2023-01-01

視聴済アニメ一覧

これまでの人生で見てきたアニメの数がちょうど300シリーズ(追記前)になったので5段階で評価してみた。

年代順

5 地獄先生ぬ～べ～

3 AIR

1 かしまし～ガール・ミーツ・ガール～

2 Kanon

2 この青空に約束を― 〜ようこそつぐみ寮へ〜

1 Myself ; Yourself

5 CLANNAD

1 ef - a tale of memories.

4 ファイト一発！充電ちゃん！

4 にゃんこい！

3 学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD

2 こえでおしごと！

2 お兄ちゃんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!

4 これはゾンビですか？

3 +チック姉さん

3 日常

1 30歳の保健体育

3 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。

1 電波女と青春男

1 もしドラ

5 ロウきゅーぶ！

1 異国迷路のクロワーゼ The Animation

2 R-15

1 C3 -シーキューブ-

2 ましろ色シンフォニー -The color of lovers-

5 Another

1 あっちこっち

5 氷菓

4 この中に一人、妹がいる！

3 お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ

2 リトルバスターズ！

3 てーきゅう

5 ガールズ&パンツァー

3 PSYCHO-PASS サイコパス

1 ROBOTICS;NOTES

3 僕の妹は「大阪おかん」

2 D.C.Ⅲ ～ダ・カーポⅢ～

4 やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。

2 Free!

2 帰宅部活動記録

4 私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い！

4 銀の匙 Silver Spoon

2 ガッチャマンクラウズ

3 ミス・モノクローム -The Animation-

1 世界でいちばん強くなりたい！

3 ワルキューレロマンツェ

5 のんのんびより

3 俺の脳内選択肢が、学園ラブコメを全力で邪魔している

2 プピポー！

2 最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。

2 となりの関くん

3 そにアニ -SUPER SONICO THE ANIMATION-

1 世界征服～謀略のズヴィズダー～

5 マンガ家さんとアシスタントさんと THE ANIMATION

3 ノーゲーム・ノーライフ

3 ご注文はうさぎですか？

3 龍ヶ嬢七々々の埋蔵金

5 普通の女子校生が【ろこどる】やってみた。

5 異能バトルは日常系の中で

3 ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか

3 乱歩奇譚 Game of Laplace

1 城下町のダンデライオン

3 わかば＊ガール

3 下ネタという概念が存在しない退屈な世界

3 ハッカドール THE あにめ～しょん

1 俺がお嬢様学校に「庶民サンプル」としてゲッツされた件

3 櫻子さんの足下には死体が埋まっている

3 想いのかけら

3 ハルチカ～ハルタとチカは青春する～

4 だがしかし

3 彼女と彼女の猫 -Everything Flows-

1 迷家 -マヨイガ-

3 ReLIFE

1 打ち上げ花火、下から見るか？横から見るか？

1 王様ゲーム The Animation

2 citrus

1 君の膵臓をたべたい

1 すのはら荘の管理人さん

4 ゾンビランドサガ

4 となりの吸血鬼さん

1 やがて君になる

4 うちのメイドがウザすぎる！

2 RELEASE THE SPYCE

3 アニマエール！

3 ひもてはうす

3 ツルネ ―風舞高校弓道部―

4 上野さんは不器用

5 私に天使が舞い降りた！

2 五等分の花嫁

3 ドメスティックな彼女

4 かぐや様は告らせたい～天才たちの恋愛頭脳戦～

4 えんどろ～！

4 八十亀ちゃんかんさつにっき

3 ひとりぼっちの○○生活

2 ノブナガ先生の幼な妻

1 女子かう生

2 超可動ガール1/6

5 川柳少女

2 みだらな青ちゃんは勉強ができない

5 この音とまれ！

4 ぼくたちは勉強ができない

3 なんでここに先生が!?

4 世話やきキツネの仙狐さん

4 天気の子

4 手品先輩

5 ソウナンですか？

5 ダンベル何キロ持てる？

4 女子高生の無駄づかい

4 荒ぶる季節の乙女どもよ。

2 Re:ステージ！ドリームデイズ♪

2 まちカドまぞく

5 空の青さを知る人よ

2 フラグタイム

3 慎重勇者～この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる～

1 俺を好きなのはお前だけかよ

4 放課後さいころ倶楽部

3 私、能力は平均値でって言ったよね！

3 神田川JET GIRLS

4 星合の空

2 ライフル・イズ・ビューティフル

4 恋する小惑星

3 へんたつ

3 映像研には手を出すな！

5 群れなせ！シートン学園

3 なつなぐ！

3 ネコぱら

5 推しが武道館いってくれたら死ぬ

3 ランウェイで笑って

2 ざしきわらしのタタミちゃん

1 球詠

4 かくしごと

2 ギャルと恐竜

4 イエスタデイをうたって

3 乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…

4 放課後ていぼう日誌

3 宇崎ちゃんは遊びたい！

2 ピーター・グリルと賢者の時間

3 彼女、お借りします

2 どうにかなる日々

2 トニカクカワイイ

3 いわかける！ - Sport Climbing Girls -

4 魔王城でおやすみ

4 安達としまむら

1 神様になった日

2 おちこぼれフルーツタルト

3 幼女社長

4 天地創造デザイン部

3 2.43 清陰高校男子バレー部

3 弱キャラ友崎くん

1 俺だけ入れる隠しダンジョン

4 ホリミヤ

3 無職転生〜異世界行ったら本気だす〜

3 ワンダーエッグ・プライオリティ

4 映画大好きポンポさん

4 やくならマグカップも

3 灼熱カバディ

2 ましろのおと

2 戦闘員、派遣します！

4 スーパーカブ

3 シャドーハウス

2 100日間生きたワニ

3 カノジョも彼女

3 かげきしょうじょ!!

4 白い砂のアクアトープ

3 女神寮の寮母くん。

3 ジャヒー様はくじけない！

2 サマーゴースト

4 フラ・フラダンス

2 でーじミーツガール

3 ブルーピリオド

3 見える子ちゃん

2 プラオレ！〜PRIDE OF ORANGE〜

2 古見さんは、コミュ症です。

4 先輩がうざい後輩の話

5 かぎなど

2 180秒で君の耳を幸せにできるか？

3 空色ユーティリティ

1 グッバイ、ドン・グリーズ！

3 ブルーサーマル

2 イロドリミドリ

4 ハコヅメ〜交番女子の逆襲〜

1 終末のハーレム

2 スローループ

2 その着せ替え人形は恋をする

4 明日ちゃんのセーラー服

2 平家物語

2 あたしゃ川尻こだまだよ〜デンジャラスライフハッカーのただれた生活〜

3 リーマンズクラブ

2 じゃんたま PONG☆

4 パリピ孔明

2 RPG不動産

4 であいもん

3 社畜さんは幼女幽霊に癒されたい。

3 恋は世界征服のあとで

4 SPY×FAMILY

2 くノ一ツバキの胸の内

3 サマータイムレンダ

1 カッコウの許嫁

3 雨を告げる漂流団地

4 リコリス・リコイル

3 よふかしのうた

4 異世界おじさん

3 プリマドール

5 すずめの戸締まり

4 Do It Yourself!! -どぅー・いっと・ゆあせるふ-

3 アキバ冥途戦争

3 ぼっち・ざ・ろっく！

4 4人はそれぞれウソをつく

4 お兄ちゃんはおしまい！

3 もういっぽん！

3 久保さんは僕を許さない

4 僕の心のヤバイやつ

5 スキップとローファー

3 江戸前エルフ

2 青のオーケストラ

3 【推しの子】

3 アリスとテレスのまぼろし工場

4 ゾン100〜ゾンビになるまでにしたい100のこと〜

3 駒田蒸留所へようこそ

4 葬送のフリーレン

2 私の推しは悪役令嬢。

3 16bitセンセーション ANOTHER LAYER

2 経験済みなキミと、経験ゼロなオレが、お付き合いする話。

3 君のことが大大大大大好きな100人の彼女

2 星屑テレパス

3 薬屋のひとりごと

2 魔法少女にあこがれて

3 ダンジョン飯

2 ぽんのみち

5 姫様“拷問”の時間です

3 道産子ギャルはなまらめんこい

評価別

地獄先生ぬ～べ～

Another

ガールズ&パンツァー

マンガ家さんとアシスタントさんと THE ANIMATION

異能バトルは日常系の中で

私に天使が舞い降りた！

ソウナンですか？

ダンベル何キロ持てる？

空の青さを知る人よ

群れなせ！シートン学園

推しが武道館いってくれたら死ぬ

かぎなど

すずめの戸締まり

スキップとローファー

姫様“拷問”の時間です

ファイト一発！充電ちゃん！

この中に一人、妹がいる！

私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い！

だがしかし

ゾンビランドサガ

となりの吸血鬼さん

うちのメイドがウザすぎる！

上野さんは不器用

かぐや様は告らせたい～天才たちの恋愛頭脳戦～

えんどろ～！

八十亀ちゃんかんさつにっき

ぼくたちは勉強ができない

世話やきキツネの仙狐さん

天気の子

手品先輩

女子高生の無駄づかい

荒ぶる季節の乙女どもよ。

放課後さいころ倶楽部

星合の空

恋する小惑星

放課後ていぼう日誌

天地創造デザイン部

映画大好きポンポさん

やくならマグカップも

スーパーカブ

白い砂のアクアトープ

フラ・フラダンス

先輩がうざい後輩の話

ハコヅメ〜交番女子の逆襲〜

明日ちゃんのセーラー服

パリピ孔明

であいもん

SPY×FAMILY

リコリス・リコイル

異世界おじさん

Do It Yourself!! -どぅー・いっと・ゆあせるふ-

4人はそれぞれウソをつく

お兄ちゃんはおしまい！

僕の心のヤバイやつ

ゾン100〜ゾンビになるまでにしたい100のこと〜

葬送のフリーレン

学園黙示録 HIGHSCHOOL OF THE DEAD

探偵オペラミルキィホームズ

+チック姉さん

日常

お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ

僕の妹は「大阪おかん」

ミス・モノクローム -The Animation-

ワルキューレロマンツェ

俺の脳内選択肢が、学園ラブコメを全力で邪魔している

そにアニ -SUPER SONICO THE ANIMATION-

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか

ハッカドール THE あにめ～しょん

想いのかけら

ハルチカ～ハルタとチカは青春する～

僕だけがいない街

彼女と彼女の猫 -Everything Flows-

アニマエール！

ひもてはうす

ツルネ ―風舞高校弓道部―

ドメスティックな彼女

ひとりぼっちの○○生活

なんでここに先生が!?

慎重勇者～この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる～

私、能力は平均値でって言ったよね！

神田川JET GIRLS

へんたつ

映像研には手を出すな！

なつなぐ！

ネコぱら

ランウェイで笑って

乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…

宇崎ちゃんは遊びたい！

彼女、お借りします

いわかける! - Sport Climbing Girls -

幼女社長

2.43 清陰高校男子バレー部

弱キャラ友崎くん

無職転生〜異世界行ったら本気だす〜

ワンダーエッグ・プライオリティ

灼熱カバディ

シャドーハウス

カノジョも彼女

かげきしょうじょ!!

女神寮の寮母くん。

ジャヒー様はくじけない！

ブルーピリオド

見える子ちゃん

空色ユーティリティ

ブルーサーマル

リーマンズクラブ

社畜さんは幼女幽霊に癒されたい。

恋は世界征服のあとで

サマータイムレンダ

雨を告げる漂流団地

よふかしのうた

プリマドール

アキバ冥途戦争

ぼっち・ざ・ろっく！

もういっぽん！

久保さんは僕を許さない

江戸前エルフ

【推しの子】

アリスとテレスのまぼろし工場

駒田蒸留所へようこそ

16bitセンセーション ANOTHER LAYER

君のことが大大大大大好きな100人の彼女

道産子ギャルはなまらめんこい

この青空に約束を― 〜ようこそつぐみ寮へ〜

こえでおしごと！

お兄ちゃんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!

R-15

ましろ色シンフォニー -The color of lovers-

D.C.Ⅲ ～ダ・カーポⅢ～

帰宅部活動記録

プピポー！

最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。

RELEASE THE SPYCE

五等分の花嫁

ノブナガ先生の幼な妻

超可動ガール1/6

みだらな青ちゃんは勉強ができない

Re:ステージ！ドリームデイズ♪

まちカドまぞく

フラグタイム

ライフル・イズ・ビューティフル

ざしきわらしのタタミちゃん

ギャルと恐竜

ピーター・グリルと賢者の時間

どうにかなる日々

トニカクカワイイ

おちこぼれフルーツタルト

ましろのおと

戦闘員、派遣します！

100日間生きたワニ

サマーゴースト

でーじミーツガール

プラオレ！〜PRIDE OF ORANGE〜

古見さんは、コミュ症です。

180秒で君の耳を幸せにできるか？

イロドリミドリ

スローループ

その着せ替え人形は恋をする

平家物語

あたしゃ川尻こだまだよ〜デンジャラスライフハッカーのただれた生活〜

じゃんたま PONG☆

RPG不動産

くノ一ツバキの胸の内

青のオーケストラ

私の推しは悪役令嬢。

経験済みなキミと、経験ゼロなオレが、お付き合いする話。

星屑テレパス

魔法少女にあこがれて

ぽんのみち

新世紀エヴァンゲリオン

かしまし～ガール・ミーツ・ガール～

Myself ; Yourself

ef - a tale of memories.

30歳の保健体育

異国迷路のクロワーゼ The Animation

C3 -シーキューブ-

あっちこっち

ROBOTICS;NOTES

世界征服～謀略のズヴィズダー～

俺がお嬢様学校に「庶民サンプル」としてゲッツされた件

打ち上げ花火、下から見るか？横から見るか？

君の膵臓をたべたい

すのはら荘の管理人さん

女子かう生

球詠

神様になった日

俺だけ入れる隠しダンジョン

グッバイ、ドン・グリーズ！

終末のハーレム

カッコウの許嫁

皆さんもこれまで見たアニメを振り返ってみてはいかがでしょうか。

2023-10-09

2023夏アニメ感想

3『無職転生Ⅱ ～異世界行ったら本気だす～』

アクション作画が売りだった1期とは少し印象が変わったけど、世間で言われているほど作画は気にならなかった。

むしろ、元々異世界ファンタジーが守備範囲外の人間なので、普通に学園ラブコメを楽しんでいたまである。

ストーリーも本筋はあまり進まなかったけど、ナナホシなどの重要人物も出てきたし今後に向けてのワクワク感は結構高まった。

あと、エリナリーゼが好きなので出番が増えて嬉しい。

3『ゾン100〜ゾンビになるまでにしたい100のこと〜』

女の子がかわいいし、演出等も含めて全体的に画が良い。

ストーリーは案外シンプルでタイトルのままだけど、ゾンビ化という実質的な死別とコミカルなシーンのバランスが良くて結構面白かった。

制作がかなり遅れているようなので、とにもかくにも早く最終話まで放送してほしい。

3『彼女、お借りします第3期』

さすがにここまで来るとレンカノという設定も大した意味を持たなくなってきたな、と思っていたら最後にしっかり活かしてきた。

千鶴が和也に対して憎からず思っていることに自覚しつつある状態でのレンカノデートは、千鶴にとってこれまでのデートとはまた違う意味を持っていそうだし、何よりラストシーンの「理想の彼女」の語りがオシャレで良かった。

すっかり千鶴一強の展開になったところで、3期でずっと鳴りを潜めていた麻実が何か仕掛けてきそうな4期が気になる。

3『ホリミヤ -piece-』

1期で飛ばされたエピソードがメインということもあって、恋愛や葛藤などの要素が少なくほぼ日常系アニメという印象。

井浦の妹の話や沢田に友達ができる話は原作で読んで好きだったのでアニメ化されて嬉しかった。

3『幻日のヨハネ -SUNSHINE in the MIRROR-」

キャラデザが好きすぎる。

ファンタジーということもあってストーリーはあまり注目せず、ただただかわいい女の子たちを眺めて楽しんでいた。

Aqoursの9人が一堂に会する7話がかなり良かった。

2『青のオーケストラ』

幕張が聖地の部活モノということで、内容に関わらずさすがに見るべきだろうと思って遅ればせながら見ることにした。

内容は割とイメージ通りで、王道のスポ根青春群像劇といった感じ。

仕方ないとは思うけど演奏シーンはCGだし、作画も結構怪しかったので、原作を読んだ方が良さは伝わるのかな、と思った。

来期視聴予定のアニメ

葬送のフリーレン

星屑テレパス

SPY×FAMILY Season 2

薬屋のひとりごと

16bitセンセーション ANOTHER LAYER

私の推しは悪役令嬢。

カノジョも彼女 Season 2

ウマ娘プリティーダービー Season 3

君のことが大大大大大好きな100人の彼女

経験済みなキミと、経験ゼロなオレが、お付き合いする話。

2023-10-09

2023春アニメ感想

5『スキップとローファー』

久々にドハマりした作品。

まず2話のカラオケのシーン、人間関係の難しさを知った美津未がふみとの通話を経て吹っ切れるあたりの流れで完全に心を掴まれた。

次に、最近自分がいわゆる「関係性オタク」であることを自覚し始めているということもあり、3話で勇気を出して結月との距離を縮めようとする誠の姿に思わず微笑ましくなった。

そして、5話ではこの作品を象徴するキャラクターと言ってもいいミカのコンプレックスにスポットが当たり、作中屈指の名シーンとともに4人が本当に友達になっていく様子を見て胸が熱くなった。

極めつけは6話、これまでと同じく人間関係にまつわる等身大の悩みを描きつつ、ラストシーンではしっかりとラブコメをキメてきて、この作品のポテンシャルの高さに脱帽した。

全体を通じて、必ずしも自分が体験したわけではないけど、そういうことがあるだろうなというのが容易に想像できるような、共感性の高い感情や行動を描いているのがとても印象的な作品だった。

人間関係の機微を描こうとするとどうしてもネガティブな部分にも焦点を当てないといけないけど、随所にコミカルなシーンを挿入することで作品全体の雰囲気が暗くなりすぎないというバランス感覚もすごい。

ありふれた日常でここまで心を揺さぶるドラマを生み出すという、なかなか他に類を見ない快作だった。

4『僕の心のヤバイやつ』

序盤は何だか掴みどころのない印象だったけど、回を追うごとにどんどん山田がかわいく見えてきた。

そうすると自然に市川の視点とリンクするので、感情移入しやすかった。

アニメの雰囲気がドラマチックすぎやしないかという心配も多少あったけど、日常を逸脱することなく、市川のツッコミも冴えていて、良いバランスだったと思う。

3『久保さんは僕を許さない』

久保さんがかわいい。

白石くんが本当にモブキャラのようにつまらない人間だったら久保さんに好かれる理由がわからなくてモヤモヤしていたと思うけど、弟の誠太と遊んでいるときや好きな漫画について話すときにしっかり人間性が滲み出ていて安心した。

あと、時折出てくるデフォルメの絵がかわいくて好きだった。

3『江戸前エルフ』

オタクエルフと巫女のゆるい日常にただただ癒されるという、それ以上でもそれ以下でもない作品。

江戸時代の豆知識っぽいパートが時々入るのが少し特徴的だったかも。

コマちゃんがかわいい。

3『【推しの子】』

サスペンス要素は面白そうだし、復讐のためにあらゆる手段を企てるアクアの行動も興味深い。

ただ、芸能界の闇、恋愛リアリティーショー、ネット炎上という、この世で視界に入れたくないものTOP3みたいな題材は本当にキツかった。

正直アニメ1期の範囲だけではここまで人気が出た理由はわからなかったけど、7話のラストシーンなんかはかなり痺れたので、ああいう見せ場が今後も要所要所で出てくるのだろうか。

3『この素晴らしい世界に爆焔を！』

めぐみんとゆんゆんの馴れ初めが描かれたところが良かった。

ゆんゆんはともかく、めぐみんですら紅魔族の中では比較的マトモっぽいというのは新発見。

紅魔族にしてもアクシズ教にしても、とにかくアホで個性的なキャラクターたちがたくさん出てきて面白かった。

ただ、後半を見ていて思ってしまったけど、やっぱりカズマとアクアがいないとギャグ的には少し物足りない。

1『トニカクカワイイ第2期』

1期は結婚までのストーリーがあったけど、2期は本当にただただ新婚生活を送るだけだった。

2期の後に見た女子高編の方が、新キャラがたくさん登場したので新鮮で見ごたえがあったかも。

由崎司がとにかくかわいい。

来期視聴予定のアニメ

無職転生Ⅱ ～異世界行ったら本気だす～

ホリミヤ -piece-

幼女社長R

彼女、お借りします第3期

百姓貴族

好きな子がめがねを忘れた

ゾン100〜ゾンビになるまでにしたい100のこと〜

うちの会社の小さい先輩の話

幻日のヨハネ -SUNSHINE in the MIRROR-

てんぷる

白聖女と黒牧師

夢見る男子は現実主義者

政宗くんのリベンジR

はたらく魔王さま！！ 2nd Season

2023-04-12

2023冬アニメ感想

冬アニメが終わってしまったので、1作品ずつ感想を書いていきたいと思う。

一応順番はランキングになっているけどまあ目安程度に。

4『お兄ちゃんはおしまい！』

原作の評判は聞いていたし、座組もかなり期待できるものの、自分がTSモノを楽しめる気がしないという不安も大いにある中で見始めた作品。

しかし、いざ見てみると意外にもTS要素は薄く、どちらかというとタイトルにもある通り兄妹モノとしての色が強い印象を受けた。

高野麻里佳の声がハマっているおかげもあって主人公のまひろが普通にかわいく見れるし、何と言っても妹のみはりが好きすぎるので、基本的にはこの二人の日常を見ているだけで面白い。

そしてまひろが学校に通い始めると、もはやTSモノと知らずに見たら気付かないんじゃないかというレベルになってきたので、シンプルにクオリティ―の高い日常系萌えアニメとして楽しんでいた。

OP・EDが神曲。

3『もういっぽん！』

柔道部の女子たちを描く青春部活モノということで、ジャンルとしてはかなり好み。

園田未知のいかにも主人公というキャラクター性が作品の柱になっていて、スポーツアニメの王道的な面白さを楽しむことができた。

剣道部に所属する南雲が未知に向ける、友情以上恋愛未満の感情の大きさも見どころの一つ。

3『ツルネ ―つながりの一射―』

1期は早気の解決や湊と静弥の軋轢といった内面的な部分にフォーカスしていたけど、2期は新キャラや女子回など色々な要素が詰まっていて個人的には好印象。

特に辻峰高校の面々は個性的で面白く、見ていて楽しいキャラクターだった。

愁と遼平の絡みはかなり意外だったけど、精神面でお互いに影響を与え合ったのが弓道にも繋がったし、すごく良い関係性になっていて微笑ましかった。

2『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅣ 深章厄災篇』

相変わらずバトルばかりで暗い展開だったけど、前シリーズに比べると戦略性やストーリー性があってそこまで退屈しなかった。

単純にリオンの物語として興味深い部分も多かったし、リオンがかわいかったのでそこそこ楽しめたと思う。

最後に来期視聴予定のアニメを期待度順に書いておきます。

私の百合はお仕事です！

【推しの子】

僕の心のヤバイやつ

スキップとローファー

この素晴らしい世界に爆焔を！

久保さんは僕を許さない

事情を知らない転校生がグイグイくる。

女神のカフェテラス

カワイスギクライシス

江戸前エルフ

君は放課後インソムニア

トニカクカワイイ第2期

山田くんとLv999の恋をする

2023-04-12

2022秋アニメ感想

秋アニメが終わってしまったので、1作品ずつ感想を書いていきたいと思う。

一応順番はランキングになっているけどまあ目安程度に。

4『ヤマノススメ Next Summit』

EDアニメーションが神で、特に雪村家にフォーカスした5話はかなりグッとくるものがあった。

本編の方は、スノーシュー、釣り、登山部と、クラスメイトと、家族と、などバラエティ豊かなアウトドア活動が見ていて楽しかった。

最後にはずっとあおいの心の中にあった富士山へのリベンジも果たし、過去・現在・未来に思いを馳せて素晴らしい集大成になったと思う。

4『Do It Yourself!! -どぅー・いっと・ゆあせるふ-』

DIYという題材にぴったりの、とにかく素朴でゆるくて優しいアニメ。

その雰囲気を守るためか、木材がなくなっても「また集めればいい」、部費が出なくなっても「まあいっか」と、普通ならドラマになりそうな出来事がまったく大げさにならないのが印象的だった。

そういうところからも何となくDIY精神の一端が感じられたような気がする。

OPアニメーションが神。

4『異世界おじさん』

異世界帰りのおじさんに魔法を見せてもらったり、魔法で異世界の記憶を見せてもらうというなかなか斬新なアニメ。

子安武人演じるおじさんと福山潤演じるたかふみの会話が面白いというのが第一印象で、おじさんのビジュアルからも想像がつく通り、画のインパクトを利用したギャグの破壊力が特に高い。

そして何と言っても、出てくる女の子がみんなかわいくてちょっとエロいのがとても魅力的だった。

4『SPY×FAMILY』

スパイと殺し屋の話がもう少し見たいと期待して見始めた2クール目だったけど、やっぱり日常とギャグの割合がかなり高かった。

最終話の接敵はかなり緊張感があって引き込まれたので、時折こういう話を混ぜてほしい。

そうしないと凄腕スパイという設定を利用した俺TUEEEで〈黄昏〉の活動内容がどんどん軽くなってしまう気がする…

とはいえ普通に楽しく見ているし、2期と劇場版が楽しみ。

4『4人はそれぞれウソをつく』

宇宙人、超能力者、抜け忍、女装男子という正体をもつ4人がそれぞれウソをつきながら女子校で仲良く過ごす日常を描くアニメ。

この設定からもわかる通り結構カオスなドタバタコメディでありながら、友情だけは本物というエモさも兼ね備えている。

キャラの可愛さもギャグの面白さもずっと安定していてなかなか良い作品だった。

3『ぼっち・ざ・ろっく！』

虹夏ちゃん、かわいいし良いツッコミするから好き。

作品全体としては、ぼっちちゃんの変顔をはじめとする豊富なギャグ表現が面白かった。

一方で、元々ライブシーンにあまり興味がないということもあり、世間の盛り上がりにはついていけなかった部分もある。

ロック、バンド、ライブ、アジカンあたりの文化に明るければ、もっとこの作品の雰囲気を楽しむことができたのかもしれない。

3『アキバ冥途戦争』

タイトルからしてぶっ飛んでるけど、本当にとんでもないアニメだった。

基本的には任侠モノのヤクザをメイドに置き換えたような作品で、どんなにシリアスなシーンでも絵面や用語のせいで可笑しく見えてしまうので、どういう感情で見ればいいのかわからなくなって情緒がバグる。

1話で萌え萌えの劇中歌に乗せて数十人のモブメイドが銃殺されていくのを見て、この作品における死はギャグなんだと思っていたら、ストーリーが進むにつれて段々と重要人物が死ぬようになってきて、笑えばいいのか泣けばいいのかわからなくなった。

なかなか冷静に評価するのが難しい異色の作品ではあるけれど、見ていて楽しかったのは間違いない。

3『宇崎ちゃんは遊びたい！ω』

登場人物が大学生ということもあってか、この手の作品にしては意外と二人の関係が進展してきた。

その中で、亜細親子や榊など、二人の関係性を見守る人々の反応や立ち回りを見るのがすごく面白い。

OP・EDが神曲…

最後に来期視聴予定のアニメを期待度順に書いておきます。

お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件

お兄ちゃんはおしまい！

久保さんは僕を許さない

ツルネ ―つながりの一射―

にじよんあにめーしょん

もういっぽん！

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかⅣ 深章厄災篇

痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。2

2022-12-11

【感想】すずめの戸締まり

新海誠監督の最新作『すずめの戸締まり』を観た。

あまりにも良かったので、帰宅してすぐ『君の名は。』と『天気の子』を久々に見たところ、それらの良さにも改めて気付くことができた。

それからしばらくこの三部作のことばかり考えてきたけど、あまり話を広げるとなかなかまとまらないので、とりあえず『すずめの戸締まり』に絞って話をしたい。

なお、さっそく小説版の方も購入して読んだので、これを参考に本編の流れに沿って感想を書いていくことにする。

・「今日はお弁当忘れんでね」

気合の入った「おばさん弁当」を昨日鈴芽が忘れたことが「重さ」を表している描写。

アニメでは一見日常のワンシーンにしか見えないくらいさりげなかったけど、小説では鈴芽のモノローグがあるので結構直接的な表現になっていたりする。

・「わたしーっ！あなたとーっ、どこかで会ったことがあるような気がーっ！」

ただの一目惚れで学校をほっぽり出して廃墟まで行くか？とも思ったけど、クライマックスで12年前に鈴芽は草太の姿を見ていたことがわかって納得。

・要石

物語の後半、ミミズに刺した要石（草太）は現世からは手出しできないということで鈴芽は自分の後ろ戸を探しに行くことになるわけだけど、そうなると何故ここでは要石（ダイジン）が現世から簡単に抜けたのかという疑問が残る。

ダイジンと同じように考えれば、草太を刺したあとは東京の後ろ戸の前に椅子が刺さっていて自由に抜き刺しできるというややシュールな状態になるはずでは…

・椅子

草太が椅子になるという、ちょうどいいファンタジー感のキャッチーな設定は、『君の名は。』の入れ替わりを彷彿とさせる。

正直予告を見たときは「なんじゃそりゃ」と思わないでもなかったけど、この絵面の可笑しさは序盤の雰囲気にぴったりだった。

・「ここでさよならだ」→「あのなあ……」

大好きなギャグシーン①。

鈴芽と草太の距離がグッと縮まり、二人の大まかな関係性が決定付けられた瞬間でもあったと思う。

・「死ぬのが怖くないのか！？」「怖くない！」

「生きるか死ぬかなんてただの運」という、あの日以来持ち続けてきた鈴芽の死生観が強く表れた即答。

・「鈴芽は魔法使いじゃけんのう」

「魔法使い」という表現は、本作が『魔女の宅急便』にインスピレーションを受けていることに由来する部分もあるだろうか。

・「どうやってお礼したらいいのか……」

千果がいい子すぎて泣きそうになった。

彼女とのガールズトークは鈴芽と草太の関係性にも大きな影響を与えていることだろう。

・ポテトサラダ

『天気の子』でチャーハンを作って食べるシーンが好きなんだけど、それに通ずるものがある良いシーンだった。

・新幹線に乗る鈴芽と草太のテンションの差

大好きなギャグシーン②。

とにかく鈴芽がかわいい。

宮崎から東京までは、鈴芽と草太がダイジンに振り回される形で旅をしながら、行く先々で人や土地と触れ合って影響を受けていくロードムービーといった様相。

コミカルで、ハートウォーミングで、とにかく観ていて楽しかった。

・「今は俺が要石なんだ」

東京にミミズが落ちるという緊迫感の中で衝撃の事実が明かされ、自然と心拍数が高まった。

草太が要石になってしまった以上刺さない選択肢はなかったとはいえ、世界を救うために大切な人を自らの手で常世に送ることになった鈴芽を思うとやりきれない気持ちになる。

・「草太さんのいない世界が、私は怖いです！」

鈴芽の口から「怖い」という言葉が出ることは、鈴芽の中の大きな変化と、それを起こさせるだけの草太への感情の大きさを表しているように思える。

ただ、この時点で鈴芽は草太に対する恋愛感情をほとんど自覚していないので、あくまで戦友としての意識でこのセリフを言ったのだろう。

一方で、それに対してひとしきり愉快そうに笑ったあとに常世への行き方を教える羊朗は、後の環と同じく「要するにあんた、好きな人のところに行きたいっちゃろ？」とでも思っていそうな感じだった。

・「靴を借りるね、草太さん」

『すずめ feat.十明』をバックに、草太の家で黙々と身支度をするシーン、鈴芽の決意や覚悟がありありと伝わってきて本当に好き。

特に、草太の私物であるブーツを鈴芽が身に着けるという演出には思わず胸が熱くなった。

東京では、草太を失うという悲劇を経て鈴芽に様々な変化が表れ、この物語の主人公としてスイッチが入るところが見どころだった。

・鈴芽と芹澤と環

まさかこの3人でドライブをすることになるとは、完全に予想外の展開だったし、どこをとっても一触即発のトリオがどんな波乱を巻き起こすのかワクワクした。

そして、物語に緊張が張り詰める一方でクライマックスまではまだ時間があるという中、芹澤の存在が清涼剤となって一度場を和ませてくれたのがありがたかった。

・「私の人生返してよ！」

初見で最も衝撃的だったのは間違いなくこのシーン。

最初の方は、たしかに独り身で遺児を引き取るというのは並大抵のことではないよな…と同情しながら聞いていたけど、取り返しのつかないような言い合いに発展してからはとても見ていられなかった。

直後にサダイジンが出てきてその場が収まったから良かったものの、正直ちょっとしたトラウマになったかもしれない。

ただ、相当な荒療治ではあったけど、その後の二人の関係の変化を考えるとそれだけのことをした価値はあったかな、とも思う。

・「あ、直った」

大好きなギャグシーン③。

ここは笑いどころですと言わんばかりにすべての音がピタッと止むこともあり、映画館でも必ずクスクスという笑い声があちこちから漏れていた。

・「ぜんぜん、それだけやないとよ」

この映画で一番好きなセリフ。

喧嘩の時にはたくさんの言葉をぶつけたのに、環の深い愛情を再確認するにはたった一言で十分だった。

ところで、本作を観た人はRADWIMPSの『Tamaki』を絶対に聞いて、最初の1フレーズの衝撃を味わってほしい。

環がこれまで抱えてきた苦労や苦悩と「それだけやない」部分を真っすぐな言葉で綴り、色々と複雑なものを抱えながらも固い絆で結ばれている二人の関係を表現した、本当にすごい曲。

・絵日記

そう来るとわかっていても思わず息を呑まずにはいられない、パワーのある演出。

・「好きな人のところ！」

急に恋愛映画みたいなことを言ったな、と少し驚いた。

命に替えても助けたいと思えるほどの恋心を育むにはあまりにも短い時間だったし、鈴芽の草太に対する恋心は初日に一目惚れして頬を赤らめていたときから大して変わっていないと個人的には思っている。

それでもこういう言葉が出てきたのは、純粋な恋愛感情というよりも、人知れず世界を救ってきた良き戦友としての絆や愛情がかなり強いからではないだろうか。

あとはシンプルに、環さんの「要するにあんた、好きな人のところに行きたいっちゃろ？」という言葉を引用してみたかったという洒落としての意味合いもやっぱり大きいと思う。

東京から仙台までは人間ドラマが中心に描かれ、鈴芽と環の関係に大きな変化が訪れるとともに、芹澤の飄々としつつも芯の通ったキャラクター性が良い味を出していた。

・「死ぬのは怖いよ」

草太、千果、ルミ、環。

この旅を通して、誰かを大好きになり、大好きになってくれる誰かとたくさん出会った鈴芽は、あの日以来持ち続けてきた死生観がいつしかすっかり変わっていた。

・ダイジン

ダイジンが鈴芽に対する純粋な好意に基づいて行動していたのは最後でわかったけど、草太に対して明確な悪意を持っていたことに変わりはなかったので、手のひら返してかわいそうとは到底思えなかった。

もちろん、元々ダイジンが要石にされていたこと自体はかわいそうだけど、今回の物語におけるダイジンの行動に関してはあまり同情の余地はないかと…

・おかあさん

草太を救ってミミズを鎮めて万事解決かと思いきや、まだドラマが残っていた。

感動のピークと驚きのピークを最後に持ってくると、強いカタルシスが生まれて映画としての満足度がグッと高まることを改めて実感。

・ED

鈴芽の晴れやかな表情が印象的な帰路の描写が本当に嬉しい。

「行ってきます」に対して「おかえり」があることがいかに尊いか、という本作のメッセージ性にふさわしい締め方だった。

というわけで、色々な要素がてんこ盛りで、最初から最後までずっと楽しい映画だった。

その分物語の構造が少し複雑で難しいけど、映画自体を何回も観たり、監督のインタビューを読んだり、ネット上の考察を参考にしたりして、徐々に解像度が上がっていく感覚も面白かった。

「新海誠の集大成にして最高傑作」、その看板に偽りのない名作だと思います。

2022-10-14

【感想】リコリス・リコイル

皆さんご存じの通りのヒット作となった『リコリス・リコイル』。

『この美術部には問題がある！』が大好きな身としては、いみぎむるの絵がまたアニメで見られるというだけでもずっと楽しみにしていた作品だったので、それがこうして多くの人に愛されているのは我が事のように嬉しい。

個人的にはこのアニメを見た結果として、「めちゃくちゃ今風のアニメ」という印象を強く抱いたので、今回は「今風」というキーワードを使いながら感想を書いてみる。

まず放送前の時点で、一見喫茶店を舞台とした日常系アニメに見せかけて、実はハードな設定とガンアクションが中心というのは、「まどマギ」以降しばしば見られるようになった今風のジャンル設定だと思った。

本作の場合ギリギリまで情報を伏せておくというようなことはしなかったけど、キービジュアル第1弾と第2弾を見比べると、ある程度そういうサプライズや話題作りを狙っていたことが窺える。

そして実際に本編を見てみると、今風の生っぽい演技や会話がとにかく印象的だった。

中でも日常会話の間が現実にかなり近く、次回予告動画のかけ合いはその究極と言えると思う。

これを実現するキャストとして、安済知佳なんかはまさしく適任だと思ったけど、ロリボイスに定評のある久野美咲がしっかり適応しているのには正直驚いた。

間という点では、特に序盤におけるテンポの速さも今風だと感じた。

1話を見て画面的に面白いと思ったのが、9:15～10:55で見られる、キャラの絵をそのまま動かさずに背景だけを切り替えて場面転換する演出。

千束の普段の活動内容を次々に紹介していくシーンにおいて、このテンポの良い場面展開は効果的だったと思う。

よくある即落ち2コマ的な演出の派生なのかもしれないけど、今まで他のアニメでは見た覚えのない演出だった。

ANIMEコンシェルジュで足立慎吾が語っていた、千束の才能が回避能力になった経緯が、今風と言えるかはわからないけど非常に合理的で斬新だった。

まず、もし千束の才能を単に「銃の扱いがうまい」としてしまうと、それを一般的な銃撃戦の中で表現するのは作画のカロリーが高すぎる。

また、TVシリーズのキャパシティで画面を映えさせることを考えると、アクションは接近戦の方が適している。

したがって接近戦による銃撃戦を実現したく、銃でわざわざ接近戦を仕掛ける理由付けとして千束の能力を回避能力にした、ということらしい。

作画の現場をよく知っているからこその考え方だろうけど、千束の才能はアラン機関や真島とも繋がってくる重要なファクターなので、まさか逆算の結果導き出されたものだとは思わずとても驚いた。

本作のヒットの特徴でもあるSNS上での異様な盛り上がりは、まさしく今風の現象だった。

作品外の要因としては、「喫茶リコリコ」のTwitterアカウントを作成して本編と連動させたり、いみぎむるをはじめとするクリエイターたちがリアルタイムで積極的な発信をしていたりと、それこそ今風のプロモーションにかなり力が入っていると感じた。

作品内の要因としては、OPの蹴り合いや「さかなー」に代表される、ついつい人と話したくなるようなネタが散りばめられていたように思う。

1クールに何十本ものアニメが放送される昨今、視聴者は単に面白いと思っただけではなかなか発信に繋がらないこともあるので、SNS上での流行を狙うなら「話題にしやすい」という点を意識することも大事なのかもしれない。

というわけでざっくりまとめると、めちゃくちゃ今風のアニメが出てきたと思ったらめちゃくちゃ流行った、というのが本作を見ていて興味深かったところ。

もちろん本編も普通に面白かったけど、それ以上にこの作品の存在自体が面白いと思いながら見ている節もあった。

リコリコのヒットを受けて、これから第二第三のリコリコのような作品が出てきたりするのかな、というところも今後注目していきたいと思います。