劇場版 響け!ユーフォニアム 〜届けたいメロディ〜

『劇場版 響け!ユーフォニアム 〜届けたいメロディ〜』を見てきたので、感想を書きたいと思う。

というのも、本作はTVアニメ2期を元にした総集編だと思っていたのだが、それが大きな間違いであることに気付かされてしまったからである。

ちなみに、前作『劇場版 響け!ユーフォニアム 〜北宇治高校吹奏楽部へようこそ〜』は新規カットこそあったものの紛れもなくTVアニメ1期の総集編であり、サブタイトルの通りTVアニメを見ていない人でも映画から見られるようになっている。

しかし、本作はTVアニメ2期をしっかり視聴してから見るべきだと思うし、もし本作をただの総集編だと思って見るのを躊躇っている人がいたら是非考えを改めてほしい。

 

まずは本編開始前に週替わりのショートムービーが放送され、手持ちのスマートフォンでスクリーンを撮影できるコーナーが設けられており、なかなか斬新な企画だと思った。

そしていざ本編が始まると、なんといきなり描き下ろしシーンのオンパレード。

「あれ、この映画って新作だったっけ?」と思わず疑ってしまうくらいにはひたすら描き下ろしシーンが続き、この時点で既に本作を総集編と表現するのは不適当だと判断した。

そしてようやく合宿が始まったかと思えば久美子のナレーションでサラッと流し、OP代わりに関西大会での『プロヴァンスの風』演奏シーンに突入。

もちろん演奏シーンは前作『劇場版 響け!ユーフォニアム 〜北宇治高校吹奏楽部へようこそ〜』と同様に新規カットをふんだんに盛り込んでおり、なおかつ劇場版ならではの大迫力に思わず鳥肌が立った。

開始数分にして「この演奏シーンを見ることができただけでもこの映画を見に来た価値があったな」と思えるほど感動した。

で、OPが関西大会ということは、その前に起こった希美とみぞれのエピソードについては一切触れていないということである。

まあこの二人のエピソードに関しては2018年4月21日公開予定の映画『リズと青い鳥』で十分に描かれることだろう。

それだけでなく、本作には麗奈も、緑輝も、葉月も、夏紀も、優子も、香織も、晴香も、秀一も、滝も、ほとんど登場しない。

つまり、本作は「TVアニメ2期総集編」でもなければ「北宇治高校吹奏楽部の躍進」でもなく、あくまでも「久美子とあすかの物語」なのである。

「久美子とあすかの物語」を表現することだけに100%の力を注ぎ、そのために必要な最低限のシーンのみを残し、そのために効果的な新規カットを要所要所に挟み込み、一本のアニメ映画として再構成している。

また、『響け!ユーフォニアム』及びそれを原曲とするBGMが多用されており、見事に感動を増幅させている。

結果的に本作は、TVアニメ2期を視聴していることを前提とするが、「久美子とあすかの物語」を最大限に表現し、二人の想いを届けてくれる作品になった。

 

個人的に一番見ごたえがあったのはTVアニメ版でカットされていた全国大会での『三日月の舞』演奏シーン。

こればっかりはBDを購入しても自宅ではなかなか味わえないと思うので、是非劇場に足を運んでその迫力を体感してほしい。

とりあえずショートムービーの回収を兼ねて最低3回は見に行くつもりです。