13連敗

皆さんご存知の通り、俺の贔屓球団である読売ジャイアンツが球団記録を更新して見事に13連敗を達成した。

もうここまで来ると悔しさすら感じないのでいい加減何とかしてほしいものだが、一旦悪い流れにハマるとそう簡単に抜け出せないということは野球ファンなら誰もが身をもって知っているところ。

 

野球というスポーツは単純な力比べや技術勝負ではなく、理論や流れやメンタルなどの目に見えない力の影響が大きく、そこが俺が野球を愛する理由の一つでもある。

特に近年では理論やデータという点にスポットが当てられていて、間違いなく最も頭を使うスポーツになっていると思う。

考えてもみてほしい、ピッチャーがどんな球を投げてバッターがどんな打ち方をして野手がどんな守備をして走者がどう動いたのか、一球ごとに全て事細かく記録しているスポーツなんて他に存在するか?

しかもこれは何もプロの世界に限った話ではなく、精度の差はあれど小学生の試合でも当たり前のように記録されている。

つまり、野球というスポーツの中には、打ったり投げたり走ったりすることと同様にデータを記録して分析することが組み込まれているのだ。

さらに、コンピュータ技術や統計学の進歩に伴い、旧来の分析システムを見直したセイバーメトリクスという指標が開発されるなど、より正確なデータ分析ができるように日々改善されており、野球学の発展には目を見張るばかりである。

 

そして、俺が野球を愛する大きな理由はもう一つあり、それはどんな選手でも必ず活躍のチャンスがあるということだ。

極端な言い方をすれば、チビでもデブでもヒョロでもノロマでもハゲでもできるスポーツだということ。

大抵のスポーツでは、足は速い方がいい、背は高い方がいい、力は強い方がいいなど、単純明快なパラメータが存在するだろう。

もちろん野球においても全てのパラメータが高いに越したことはないけど、野球の場合は一つのパラメータが低くても他のパラメータを特化させればそれだけで評価されるし、場合によってはパラメータの低さを逆手に取って利点に変えることもできる。

前者に関しては単純で、プロ野球でホームランを量産しているスター選手の中にはそこら辺にいる中学生より足が遅い人もいるだろうし、逆にホームランを一本も打ったことがなくても守備の技術を買われてプロ野球でレギュラーを張ってる選手もいる。

何なら絶望的に野球が下手くそでも足が速いだけで代走として重宝されることだってある。

後者の例を挙げると、たとえば背が小さい選手はストライクゾーンが狭いので投手を嫌がらせることができるし、太りすぎている選手でも捕手を務めれば投手から安心感があって投げやすいという評判を得られたりする。

要は「みんな違って、みんないい」ということ。

ところで、最近俺がこの「みんな違って、みんないい」というメッセージを強く感じたものにアニメ『けものフレンズ』があるんだけど、この話はまた今度にします。